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2007年10月30日

三井住友の損失320億円


10/26日、三井住友フィナンシャルグループは、米(サブプライム)住宅ローン関連の金融商品などに絡み、2007年9月中間連結決算で約320億円の損失処理を実施すると発表した。

三井住友グループ傘下の三井住友銀行は、米国の信用力の低い個人向け住宅ローン(サブプライムローン)に関連した商品などに約950億円を投資していた。

中間期では、住宅ローンなどの債権や企業の資産を担保にした金融商品の売却損が約40億円生じた。企業会計ルールに沿って、時価が額面の50%を下回った分の約170億円も損失とした。今後の価格下落に備えた引当金として約110億円を計上した。

準大手証券の、みずほ証券(東京)も、9月中間連結決算で270億円の純損失を計上し、赤字に転落したと発表。市場の混乱の影響を受けた。
株式、債券の評価損などは159億円だった。

他の銀行や証券会社も中間決算の発表までに、最近の市場動向を反映した損失額を公表する可能性がある。

2007年10月09日

日銀、利上げ見送りへ


日銀は今月10、11日に開く政策委員会・金融政策決定会合で追加利上げを見送るようだ。
米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付き問題に端を発した欧米金融市場の動揺がいまだに鎮静化しておらず、政策委員の多くが経済動向を慎重に見極める必要があると判断しているためだ。
金利正常化を模索している日銀だが、サブプライム問題では海外の中央銀行の動向への配慮も必要と考えており、当面早期利上げは困難な情勢が続くものと思われる。

4日、欧州中央銀行(ECB)は政策金利を据え置いた。
英国では中堅銀行のノーザン・ロック銀行で取り付け騒ぎが起き、ドイツ銀行やUBS(スイス)が巨額の損失を計上し、欧州の金融市場ではなおも引き続き動揺が続いている。
米連邦準備制度理事会(FRB)も、10月末に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げに踏み切る可能性が高まっている模様。


欧米の金融当局が、サブプライム問題に伴う信用収縮に終止符を打つため緩和的な金融政策に動いている中、もし今、日銀が利上げに踏み切れば「国際協調の足並みを乱すことになる」(民間エコノミスト)。


日本国内経済は緩やかな拡大が続いているものの、その中身は好調な輸出企業が牽引(けんいん)し外需に依存している状態にあるのが実態だろう。

米国の実体経済の減速が鮮明になれば、国内経済にも波及するのはあきらかだ。
9月の日銀短観でも先行きの業況判断は悪化した。
岩田一政副総裁は4日の講演で「米国経済の潜在成長率への復帰は、1年程度遅れる」と発言するなど、サブプライム問題に伴う市場の調整が長引くとの見方が政策委員の間では強まっている。

このサブプライム問題、まだ半年は影響が続くだろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071007-00000914-san-bus_allより引用しました。

2007年09月11日

150万世帯が返済不能か!


金融市場を震撼させている米国発住宅ローン問題をめぐり、返済の焦げ付きや自宅の差し押さえ件数がこの先も急増し、事態がさらに深刻化するとの懸念が強まっている。

来年末までに低所得層など150万世帯が新たに「返済危機」に陥るとみられ、ブッシュ米政権が打ち出した対策では不十分との批判も出てきそうだ。

信用力の低い借り手を対象にしたサブプライム住宅ローンは当初の返済金利を低めに設定、一定期間後に金利が跳ね上がる仕組みが特徴。
例えば「2/28」という商品は最初の2年が過ぎると金利が10%を超えることもある30年物ローンだ。

住宅ブーム末期に業界が競うように販売したため、「リセット」と呼ばれる金利変更時期はここ数年に集中。
焦げ付き件数は今年3月時点で既に約50万件に上っている。
連邦預金保険公社は来年末までに計3530億ドル(約40兆円)相当のローンがリセットを迎えるとみている。

ブッシュ大統領は8月末、連邦住宅局によるローン保証制度の拡充を発表したが、08年の保証対象は24万世帯にとどまる見込み。
これに対し、次期大統領を目指すオバマ上院議員(民主党)らが低所得層支援へ政府による「住宅救済基金」の設立を主張するなど、対策強化を求める声が相次いでいる。

ただ、「返済不能予備軍」の中には転売利益を狙って契約した投資家も多数含まれているとみられ、インターネット上でのある調査では「政府による支援に反対」との回答が8割にも達している。

日本でも、旧住宅金融公庫が「ゆとりローン」といって、最初の5年間は低金利で翌年からボクッと金利が跳ね上がるローンを発売してましたが、その思惑は見事に外れ、おまけにバブルがはじけ、ローンの支払が負担増になり、それをキッカケとして破産者が急増した。
現在も、そのツケを支払っている人が何十万人もいる。

見方によっては、旧住宅金融公庫が犯した一種の犯罪とも言えるローンでした。

アメリカ発のサブプライム住宅ローンは、日本のこれと同じような物で、同じ経過をたどるでしょう。

ただ、規模がデカイだけに、しばらくは収まりそうにありません。

2007年08月28日

日銀金利据え置き


日銀は23日開いた金融政策決定会合で、利上げを見送り、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の年0.5%程度のまま据え置くことを、8対1の賛成多数で決めた。
証券市場に信用不安が高まる中、中央銀行と歩調を合わせ、市場の安定化を優先する日銀の決定は、妥当なものと言えよう。
利上げを見送ったのは、金融市場を揺るがした米国の低所得者向け高金利型住宅融資(サブプライムローン)の焦げ付き問題の影響を、見極める必要があると判断したためだ。

サブプライムローン問題では、大手銀行などが貸し倒れのリスクを避けて、融資債権を証券会社に急いで売却。
証券会社が同ローンを組み入れて証券化したものを、日米欧など金融機関が買っている実態があり、あっという間に、「負の連鎖」につながり世界規模の金融不安を招いた。

東京証券取引所の日経平均株価は今月17日、1万5200円台と安値を記録し、為替も一時1ドル=111円台まで円高が進むなど混乱している。

米連邦準備制度理事会(FRB)が17日、公定歩合の緊急引き下げを行ったことで、ようやく株価が落ち着きを取り戻した経緯がある。

日銀が連携を重視、金融市場の安定化優先のメッセージを発し、金利を据え置いたのは、穏当な決定と言えよう。
8月に入る前は、利上げは既定路線とみられていた。

10.4半期連続でプラスになり、設備投資の堅調、雇用環境の改善などが示されめたためだ。
予想をはるかに越える大量なマネーが国境を越えて激しく動いている。

19日に予定される金融政策決定会合でも慎重な審議が求められる。

2007年08月27日

サブプライム成金が見た天国と地獄


泣いても笑ってもあの優雅な生活は戻ってこない

サブプライムローン(信用力の低い個人向けの住宅融資)に端を発した懸念が信用収縮につながり、サブプライムローンを専門に扱ってきたアメリカン・ホームは8月6日、破産法の適用申請を余儀なくされたのだ。
その数日前の8月1日に自社株300万株を1株1.17ドルで売り払っており、規制当局に目をつけられる可能性がある(BusinessWeek誌の記事を参照:2007年8月13日「Insider Trading at American Home?」)。

住宅ブームで大儲けした企業経営者の多くが、株価急落で打撃を受けている。サブプライムローンを扱う住宅ローン大手ノバスター・ファイナンシャル(NFI)でCEOを務めるスコット・ハートマン氏は、保有する自社株が1億6000万ドルから1000万ドル足らずに激減するのを目の当たりにした。

新築住宅の建築を手がけるタラゴン(TARR)の会長兼CEOであるウィリアム・フリードマン氏が保有していた近い自社株も200万ドルに急落した。
住宅バブルに便乗していた経営者たちより同情を誘う。マイホームを購入するためにサブプライムローンを借りた住宅所有者は、金利上昇に見舞われ、マイホームを手放すことになるだろう。大学基金を住宅関連株に投資していた投資家にも被害が及んでいるはずだ。住宅建築会社、不動産関連会社の経営者は、過酷な翻弄された。

ソンタグ・アドバイザリー創業者兼投資アドバイザーのハワード・ソンタグ氏はこう言う。
「これこそまさに運命の逆転だ」。
「かつては喜びをもたらしたものが、今度は苦悩をもたらすことになった」と、ソンタグ氏は話す。
「人間関係も変わってしまう」とソンタグ氏。子供たちも、両親が直面している苦悩やストレスを敏感に感じ取り、苦しむことになる。
マイホームは売りに出され、乗馬スクールは退会、私立学校の授業料すら支払えなくなってしまう。
「今回の件は、被害を被った人々に精神的な傷を残すはずだ」と、ソンタグ氏は語る。

2007年08月16日

歴史は繰り返すのか!1990年代前半に起きた“貯蓄貸付組合問題”


国内市場は、サブプラム問題で揺れる米国市場の動向に一喜一憂する展開が続いています。
今後の見通しを考えると、問題の影響がどの程度なのか、具体的には新たに破綻や巨額損失などが発生するのかどうか、米経済の成長のエンジン役を担う個人消費に影響を及ぼすことで、消費の落ち込み→経済成長の鈍化という悪いシナリオに向かうのか、といったところです。

今回の一連の流れを見ると、記憶から思い出されるのは1980年台後半から囁かれはじめ1994年1月にカリフォルニア州オレンジ郡が財政破綻した“貯蓄貸付組合問題”です。
貯蓄貸付組合とは、貯蓄と住宅ローンに特化した金融機関ということになります。

高利子を付加することで貯蓄貸付組合に資金を集めて、住宅市場の流動性を高めて住宅ローンの貸し出しをおこなわせ、借り手がいつでも借りられるというものでした。
その当時の住宅ローン市場は、短期間で一括返済をするか、利息のみを支払い続け満期時に一括返済をするというものが大半でした。

今問題になっているサブプライムローンは当初数年間の金利を低く抑えたり、利息だけを支払うといったものなので、よく見ると基本的にそんなに大きく変わっていません。

住宅の価格上昇が続いているうちは、住宅の値上がり分で担保余力が拡大するため、新規に融資を受けたり、場合によっては売却して一括返済しても売却益を得ることも可能でですが、一旦価格上昇がストップすると、今度は逆転現象が起きる可能性が高くなります。

つまり、予定の一括返済ができなくなってしまうことや、金利の支払いが滞ってしまうことなど想定外の事態が発生しはじめます。

先の貯蓄貸付組合問題と、今のサブプライムローン問題の“違い”は、不動産、住宅ローンなどの証券化が進み市場が拡大した結果、もともとの資産を持つ保有者や取引を仲介する金融機関、さらに格付けをおこなう格付会社などが受け取る手数料が莫大なものになってしまったことです。

結果、ビジネスチャンスを期待する金融機関をはじめ投資家にとっては大変魅力的な市場となり、サブプライム市場へ投資する動きが米国内に限らず世界各国に拡がったことで、今回の問題に絡む損失額や経済に与える影響が甚大なものになってしまったということです。

2007年08月15日

米住宅ローン市場、変動金利型から固定金利型へシフト


米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、米国では変動金利(ARM)型の住宅ローンから固定金利型の住宅ローンへの借り換えが急速に進んでいる。

市場金利の変動不安が大きくなっていることが背景にあるためだ。

ARM型住宅ローンのタイプは、当初の3〜10年が固定金利で、その後変動金利に移行する。
第2・四半期は、フレディマックが保証するARM型住宅ローンの借り主の約86%が、固定金利型ローンに借り換えた。
第1・四半期も88%の人が固定金利型ローンに借り替えている。

現在、1年ごとに金利を見直すタイプのARM型ローンの金利は、固定金利型よりも平均で0.9%ポイント金利が有利だが、金利上昇リスクを考えて変動金利型から固定金利型住宅ローンに切り替える人が増えているという。

HSBC(ニューヨーク)のモーゲージ取引担当責任者リチャード・ライトバーン氏は「(ARM型から固定金利型への借り換えは)現在進行形の現象で、当面終わりそうにない」と述べた。

日本と同じだよね。

米AIG、「自社のサブプライムリスクは小さい」と発表


ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)サブプライムローン(信用度の低い借り手への融資)に関連する非標準型金融商品は、損失が表面化しており、貸し手から保険に至る企業が打撃を受けている。
しかし、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)の幹部の話によると、自社は例外らしい。

AIGは先週、住宅ローン市場と債券市場を覆う危機による打撃は受けないとし、市場を安心させるのに最善を尽くした。
同社幹部が4−6月期決算の電話会見で話したところによると、住宅ローンの不履行は増えているものの、同社の抵当保険および住宅ローンの大半はリスクにさらされていないという。
サブプライムローン絡みを含む金融商品に対するデリバティブから問題が生じるとはみてないとした。

AIGの評価モデルは、これらデリバティブが低迷する市場で売却された場合、その評価が切り下がる公算が大きいことを無視しているようだ。
証券アナリストらは、問題はないとする同社の回答に満足しているようだ。
同じような主張をした企業の多くが、のちに前代未聞のサブプライムローン問題に足をすくわれたにもかかわらずだ。
フォックス・ピット・ケルトンのアナリストは、決算発表後に出した調査リポートで、同社が保険を提供しているサブプライム絡みの投資商品は、損失が発生する可能性が小さいと書いている。

AIG株の先週10日終値は前日比37セント高の64.67ドル。
専門家は、AIGがデリバティブの評価でモデルを使っていることはとがめていない。
買い手がつくような市場が存在しないからだ。
これは、投資家が直面するより大きな問題を浮き彫りにしている。

AIGによると、同社が引き受けている、問題のクレジット・デフォルト・スワップと呼ばれる保険契約には市場が存在しない。
これはデフォルトが起きた場合、同じCDOの中でも、下位に当たる保有者のほうが、AIGよりも前に損失を被ることを意味する。

スワップはデリバティブであるため、AIGは報告期間ごとに現在市場価値に評価し直し、評価益あるいは評価損が出れば、それを計上する必要がある。
同社は、これらスワップの価値は、住宅ローン市場と債券市場が落ち込む前の1−3月期と比べ、「大きくは」変わっていないとしている。AIGによると、デリバティブの適正価値を導き出すのに使うモデルでは、パフォーマンス、予想される損失、信用格付け、金利、および現状などを考慮している。

タバコリ氏は、住宅ローン市場の急激な変化が、こうした評価の見積もりでウエートを占めるべきと主張している。
そうすれば、デリバティブ損失が表れるとしている。
それでも、サブプライム問題関連のリスクを投資家が正確に読み取るのに寄与するであろうとみられている。

2007年08月13日

米株式市場の動揺、今後も続くとの見方が大勢


ここ数日続いた各国株式市場の乱高下で、住宅ローン市場と信用市場に対する信頼がガタガタになる中、株価の変動が予想される。
主要株式指数は10日、前週末より高値で引けたが、米国住宅ローン市場が抱えるサブプライム(信用力の低い個人向け住宅融資)問題が世界市場に波及したことで、投資家は資産に対する不安を強めている。
ダウ平均株価が数日で200ポイントも乱高下する中、投資家は住宅ローン市場からの資金を引き揚げの動きを強め、連邦準備制度理事会(FRB)は、信用不安を打ち消すため数百億ドルの資金供給を行った。
過去数週間にわたり、住宅ローン市場などがメディアで大きく扱われてきたが、来週以降はマクロ経済に注目が集まりそうだ。
今後も、米経済が好調なら不安を和らげることになると専門家は指摘する。
13日に発表される7月の米小売売上高に関係者は期待する。
住宅市場の低迷と、住宅ローン市場の信用問題が、今後より広い分野に波及する可能性を指摘する専門家もいる。
どちらにせよ、不安定な状態が続くとの見方は根強く、安全のためシートベルトはまだ締めたままがいいのでは!

2007年08月10日

サブプライム問題から始まった深刻なバブルbom


サブプライム問題に対する不安が信用市場で広がり、欧州中央銀行(ECB)に続き、米FRB、日銀と金融当局が短期金融市場に資金供給を行う事態に発展した。
供給額は欧州中央銀行が948ユーロ(約15兆4000億円)、米FRBが240億ドル(約2兆8000億円)、日銀が1兆円。

アメリカを発生源とするヘッジファンドの凍結が事のきっかけだが、オーストラリア、ヨーロッパ市場をも巻き込んだファンドの償還の凍結が相次ぎ、信用収縮の不安が世界中に拡散したことが確認されたことによる。

米国の住宅市場は昨年夏ごろから明らかに変調を来たしていて、今年に入ってからサブプライム住宅ローン専業業者が相次いで破綻した。
また個人層に、値上がりを見込んで住宅ローンを貸し付けるいわゆるサブプライム問題が表面化し、CDO(債務担保証券)で運用するファンドの損失が相次いだ。

これまでのところ、サブプライム問題が景気に与える影響は「限定的」、信用市場に与える影響も「限定的」、あるいは信用市場の収縮や株式市場の下落を「健全な調整」と表現する市場関係者のコメントが際立っている。
しかし、金融当局や市場のプレーヤーたちが鎮静化に走っても、損失報道や破綻報道が止まらない。
一旦加速が付いたらそう簡単に止まらない物だ。

サブプライムローンのデフォルト率は7%程度というが、問題となっているのはそのうちの4分の3がARM(金利調整型モーゲージ)であることだ。2007年〜2008年には金利改定による利払い増加を要求されるローンだが、住宅価格が下落局面に入っているから、金利改定どころか、借換も不能になり、デフォルトは急拡大する。

先般、あるテレビ番組で竹中平蔵元大臣が、バーナンキFRB議長が「最大で1000億ドルの損失」とコメントしたことに対し、不良債権「100兆円」と比較して、より軽微と受け取れる発言をしていたが、「はあ〜?」っという感じだ。

サブプライム問題とは少なく見積もっても、不良債権問題と同規模の不良債権問題である、というのが姿ではないだろうか。
さらに、サブプライム住宅ローン1.1兆ドル(約130兆円)のうち、8000億ドル(約94兆4000億円)が、MBSとして証券化され、さらに、少なくともCDOが組成され、欧米を中心とする機関投資家やヘッジファンドにばら撒かれたUBS傘下のCDO専門部隊であるディロン・リード・キャピタル・マネジメント(35億ドルの運用資産)が損失を出して清算、ドイツの中堅銀行IKBドイツ産業銀行が政府系金融機関から支援を受けるなど、相次いで金融機関やヘッジファンドの損失が発表されている「広く分散されているから、損失は吸収できる」とは余りにも楽観的過ぎる見方ではないか。

サブプライム問題、長期金利にブレーキかける


サブプライム問題、長期金利にブレーキかける

東京債券市場で急上昇していた長期金利に、ブレーキがかかり始めたもようだ。
連動する米長期金利がサブプライムローン(低所得者向けの高金利型住宅ローン)の焦げ付き問題で低迷しているため、米連邦公開市場委員会(FOMC)も景気後退リスクに言及した。
日銀の金利利上げもにらみ、住宅ローン金利などの目安となる長期金利の動向には、市場の注目が集まっている。
高水準に米長期金利の急落につられた格好だが、米経済では減速懸念が再燃。
米経済の不透明感を受け、日銀の8月利上げ観測がやや後退したことも、長期金利の勢いをそいでいる格好だ。

◆ボックス圏での展開
 米国では、連邦準備制度理事会(FRB)よりも、金融市場や議会に住宅問題で悲観的な見方が多く、両者の「温度差」が経済の減速懸念を拡大しているとの見方もある。
原油価格も高騰しているため、「消費や設備投資の増勢が確認されれば、当局と市場の温度差の解消が進むだろう」と予想できる。

金融機関や市場関係者には、「サブプライムローン問題の調整は長引く」との観測が広がっているほか、賃金や家計部門は出遅れ感が残ってしまう。
「国内の景気上昇や利上げペースの再加速がない限り、長期金利もしばらく(一定幅で上下を繰り返す)ボックス圏での展開が続く」と予測。

2007年08月09日

新生銀行、米サブプライム問題関連で34億円損失


新生銀行、米サブプライム問題関連で34億円損失

新生銀行は、今問題になっている米国の低所得者向け高金利型(サブプライム住宅ローンの焦げ付きに関連し、今年1−6月の間に34億円の損失が発生したと公表しました。
住宅ローンを担保にした資産担保証券(RMBS)を保有するファンド向け投融資(61億円)の評価損で、既に決算処理を終えたもよう。

サブプライム問題に関連する日本の銀行の損失はこれから表面にどんどん出てきます。

2007年08月08日

米株の下落、米景気全体への影響は限定的─福井総裁


米株の下落、米景気全体への影響は限定的─福井総裁

内閣府幹部によると、月例経済報告関係閣僚会議で福井俊彦総裁は、下落に関し、サブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅ローン)問題で、下落や社債スプレッドの拡大はあるものの、今のところ米景気全体への影響は限定的だとの認識を示した。

福井総裁は景気の基盤はしっかりしており、先行きも緩やかながら息の長い拡大となる可能性が高いと述べた。

米国サブプライムローン問題でヘッジファンドの一部で損失が表面化し、市場が神経質に認識を示した。
中でも、米株価は2003年をボトムに上昇を続けてきた後、足もとが若干反落している状況だと説明。
金融セクターや一般消費財・サービスなどが下ぶれしているのは、影響を受けやすいためだと指摘した。社債スプレッドも、03年ごろからリスクプレミアムが急速に下がってきたが、足もとで社債のプライシングの見直しが始まっているようだとの認識を示した。金融市場に関して福井総裁は、株価は米国同様2003年をボトムにアップダウンはあっても上昇してきたが、足もとでは米国の影響が見られるとした。

日銀としては企業の声もきちんと調査しており、企業が構造変化に加えて円安もあり、厳しい状況になっているとしたうえで、金融政策の運営をしっかりやっていくと述べたという。

2007年08月07日

米株とドルが急落=米経済にとって8月は鬼門?


米株とドルが急落=米経済にとって8月は鬼門?

 米労働省は雇用統計を発表したが、新規就業者数(非農業部門で軍人除く、季節調整済み)は事前予想のコンセンサス同13万5000人増を大幅に下回った。
先々週(7月26-27日)、2日連続して合計で520ドル(3.8%)急落して以来、今年で3回目の株価暴落である。米株市場は、もともとサブプライム不安で不安定な相場が続いていたが、この日は、信用格付け大手スタンダード・アンド・プアーズが、サブプライム住宅ローン債券を担保にした債務担保証券(CDO)の巨額の運用損失を計上し、サブプライム不安の元凶となった米証券5位のベア・スターンズの格付け見通しを引き下げたと発表したことも株価急落の一因になっている。
また、NY債券市場も長期金利が急低下した。雇用統計が弱かったことから、米経済は住宅セクターの低迷が景気を悪化させ、FRBは早晩、利下げせざるを得なくなるとの思惑が広がったことに加え、米株市場の急落で、安全資産の米国債が買われて、10年国債は前日比9/32高の98 1/32に上昇、債券価格と反対方向に動く利回りは前日比9ベーシスポイント(0.09%ポイント)低下の4.68%となった。

 6月13日に5年ぶりの高水準5.32%から急低下してきており、市場では、まだ、米経済は最悪期を脱していないことを示していると見ている。次の8月の雇用統計も、7月31日に4億5000万-5億ドルの住宅ローン原資の不足が明らかになったと発表した米住宅ローン10位のアメリカン・ホーム・モーゲージ・インベストメントが3日、従業員を7000人のうち、6250人を削減すると発表したことから、さらに悪化する可能性が出ている。

 そして、NY外為市場でも、米景気の先行き懸念とFRBによる利下げ思惑で、株価急落に連れ、ドルがユーロや円に対して売られ、急落した。ユーロ/ドルは、10日ぶりに1.38ドル台に上昇、一時、日中高値1.3820ドルを付け、7月下旬に付けた過去最高値1.3853ドルに接近し、結局、前日NY終値1.3699ドルから1.3810ドルで引けたが、ドル/円も同119.24円から117.99円へとドル安となった。また、ドル/スイスフランも同1.2042フランから1.1904フランに急落し、1日の下げ幅としては1年以上ぶりの急ピッチの下げとなった。

 過去のデータを見ると、8月は、ドル/円レートは下落する傾向がある指摘する向きもある。8月に関しては、過去9年間のうち、8年間は、ドルは円に対し下落しており、1971年以来、8月の平均リターンは、マイナス0.42%で、今後は115.55円まで下落する可能性があるという。

市場、7日のFOMC声明文でインフレバイアス堅持かに注目

 FRBは来週7日に、FOMC(公開市場委員会)を開くが、市場は100%金利据え置きを予想しているため、焦点はFOMC終了後に発表される声明文に移っており、インフレバイアス(金融政策に対する姿勢)が堅持されるかどうかだ。

 これについては、先月末に、FRBのセントルイス地区連銀のウィリアム・プール総裁がミズーリー州での講演で、最近の米株急落や国債利回りの急低下、クレジット市場でのリスクプレミアムの急上昇などの市場の混乱について、FRBとしても市場の動向を注視しており、市場の混乱が明白に雇用やインフレの安定、さらに、金融市場の機能を脅威にさらす場合には、FRBは適切なタイミングで必要な金融政策を講じる可能性があると、バイアスの転換を示唆している。

 ただ、同総裁は、最近の株価急落については、2001年9月11日の米同時多発テロ攻撃のときとは性質が違うので、まず、市場の自主性に委ねるべきで、FRBが率先して政策出動することには否定的だ。むしろ、「市場の混乱は、今後はある程度、自力で安定化するだろう」とも述べている。
その一方で、プール総裁は、「最近の金利先物市場で見られるように、市場はFRBが適切な行動を取る必要があるほど十分な証拠が出てくれば、必要な政策を講じると信じていると思う」とも述べ、また、同総裁は「FRBは、市場の混乱(株価急落など)が明白にインフレや雇用の安定を損なうか、あるいは、金融市場を脅威にさらすようなことになれば、市場の混乱に対して、適切な政策を取るだろう」としている。
今回の雇用統計の結果は予想より悪かったが、新規失業保険給付申請件数でも分かるように、企業は解雇も新規雇用も控えており、不安定になっているほどではない。

 また、FRB幹部の間では、最近の強すぎる雇用市場への懸念がくすぶっていたことを考えると、最近のインフレ率の鈍化傾向を示すデータとあいまって、雇用統計の弱さは景気の減速とインフレ圧力の低下につながり、FRB(米連邦準備制度理事会)が期待していた通りの内容、あるいは、望んですらいた内容となったと見る向きもある。

 ちなみに、7月末に発表された6月の個人所得・支出統計では、コアPCE(個人消費支出)物価指数(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)の伸び率が、4カ月連続で前月比+0.1%と緩やかな伸びを示し、市場予想の同+0.2%を下回った。
前年比でも+1.9%(前月は+2.0%)と3年ぶりの低水準で、FRBが望ましいとするコアインフレ率+1・+2%のレンジ内に収まっている。また、7月18日のベン・バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長による議会経済報告でも見られたように、同議長は、雇用市場のタイトさが続いていることから、「インフレについては、かなり警戒して見ていくべき」と述べており、景気リスクよりもインフレリスクを重視する姿勢を改めて示していることから、インフレリスク重視の姿勢は変わらない可能性が強い。

夏休みで教師が一時的に“失業”して政府部門が急減=民間部門は堅調

 今回の雇用統計の特徴は、政府部門が前月比2万8000人減と急減している点で、政府部門を除いた民間部門だけでは、同12万人増となっており、これは5月の民間部門の10万7000人増を上回って、雇用市場が堅調であることを示している。
また、政府部門の減少の大半は、夏休みに入り、州など地方自治体の教職員への賃金支払いがなくなった季節的な要因で、今回の雇用統計の伸びの低さは、割り引いて考える必要がありそうだ。

また、セクター別に見ると、引き続き、製造業が前月比2000人減と13カ月連続でマイナスとなったほか、建設業も前月は増加した非建築部門が大幅減となったことが響いて同1万2000人減、小売業も同1000人減と雇用状況が悪化している。また、6月と同様に、サービス産業がリード役となって、全体の伸びに寄与しているが、サービス産業は、前月比13万3000人増からわずか同10万4000人増と今年に入って最も低い伸びとなった。

2007年08月02日

変動金利型サブプライム証券、事実上の発行停止状態に


変動金利(ARM)型サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)を担保とする証券の発行が、上停止状態に陥っている。
格付け会社による格下げがいることが背景。米国ではおり、金融市場や景気全体に影響が波及する可能性も指摘されている。
中心には、ARM型サブプライムローンの借り手の債務不履行がある。
このローンでは、固定金利期間が変動金利に移行することで、最大6%ポイント金利が上昇するケースもあり、借り手にとって「返済ショック」の様相を呈している。米債券運用会社PIMCOのビル・グロース氏は「ムーディーズとスタンダード&プアーズ(S&P)がようやく本腰を入れて、サブプライム関連銘柄の格下げに乗り出した。今後こうした動きがさらに広がる可能性がある」と指摘した。
JPモルガンによると、7月第1─3週に発行されたARM型サブプライムローン担保証券は2銘柄。
発行額は小規模だった。
型ローンも、元本返済の免除期間終了が迫っている。
JPモルガンによると、大半がホーム・エクイティ・ローン(HEL、住宅価格の値上がり分を担保にした住宅ローン)担保証券の発行額は7月20日時点で1990億ドル。
このうち47億ドル相当は投資適格級から投機的等級(ジャンク債)に格下げされた。オルトA(信用力が中間程度の住宅ローン)を担保とする証券が格下げされたことで、さまざまなリスクのクレジット商品に投資する債務担保証券(CDO)の需要も減少している。
サブプライムローン担保証券で構成するABX指数は、今年5割以上値下がりしている。
JPモルガン・セキュリティーズの資産担保証券(ABS)調査責任者、クリストファー・フラナガン氏は「(ABS指数の低下、構成証券のスプレッド拡大で)新規のサブプライムローン担保証券の発行は事実上停止状態にある」と指摘。

 アナリストによると、大手金融機関もサブプライムローンの組成や取引でここ数年多額の利益をあげており、影響はこうした大手金融機関に及ぶ可能性もある。
フラナガン氏は、終了前に借り換えができない住宅ローンの借り手は、全体の約40%にのぼる可能性がある、と指摘している。

2007年07月30日

サブプライム問題と選挙結果、市場への影響を日銀は見極めへ


夏場の利上げを視野に入れている日銀にとって、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン) に端を発した金融市場の不安定化と参院選での自民党の大敗は、マーケットを不安定化させる要因として無視できない存在になっている。8月の金融政策決定会合まで3週間あまり、日銀は国内株価が下げ止まるかどうかや、サブプライム問題の米経済への波及がぎりぎりまで見極める姿勢だ。
週明けの金融市場は、サブプライムローン問題や選挙結果で株価が下落し、ドル/円も118円台とやや円高に振れて推移。
マーケットに比べると不安定な状況になっている。日銀内ではこれまで比較的冷静な反応が多かったが、週明けには「不安心理がどの程度広がるか目が離せない状況」といった声が出いる。選挙結果について日銀では、与党の獲得議席が過半数を大幅に下回り、今後は日常的な業務や調整について、野党の理解を深める必要性がいると認識している。
基本的には、安倍晋三首相が続投することから、成長路線を基本とした経済政策は変わらないと見ており、金融政策への対応も変化は判断だ。
安倍首相が内閣と自民党三役人事を一新することに利上げに反対姿勢をみせてきた中川秀直幹事長が交代する展開が予想される。
後任の自民党三役にだれが起用されるのか不透明感が強いものの、日銀の金融政策の基本的なスタンスを説明して、理解をいく方針だ。
このケースなら金融政策決定会合時点で現内閣が続いている可能性が高く、マーケットに与える政治的リスクに神経質になる度合いも低くなりそうだ。
認識があるのも事実で、今回の選挙結果を受けて「政局の不安定化について、市場がどのように判断するかしばらくは見守りたい」との声が日銀内では多い。経済・物価情勢に関する各日銀政策委員の認識について、福井俊彦総裁が7月金融政策決会合後の会見で「後退しているというよりは、前進しているということだろう」と述べたが、その後も実体経済が悪化する兆候は経済指標にそれほど表れていない。
米国第2四半期の国内総生産(GDP)も3%台の成長を確保した。生産に関しては新潟県中越沖地震の影響で、7月が前月比マイナスになる可能性があるものの、生産停滞は一時的との判断だ。
幹部らは国内経済に特に不安材料はないとみている。消費者物価がマイナスで推移していることは、想定の範囲内との見方だ。
日銀にとって気がかりは、米国サブプライムローン問題の影響だ。
多くの幹部がおり、8月あるいは9月の金融政策決定会合までに市場の不安が払しょくされるような短期的な問題ではないと認識している。実体経済に深刻な影響が出ることは見極めさえつけば、利上げに踏み切れると見ている。
昨年5月や今年2月にも世界的に金融市場の調整があったものの、市場はそれを乗り切って再び上昇相場に復していることからみて「今回も市場が事態を見極めれば相場は底を打つだろう」といった楽観的な見通しも出ている。
米国株価は前週末に大幅に下落、東京市場も27日の400円近い下落に続き、週明け30日も一時、200円超の下落となっているため、日銀内では「相場が下げ止まるかを注視したい」との声も出いる。
日経平均が1万6000円台まで下がれば、見方を変える必要があるとの声も出いる。為替相場が足元で円高方向に振れていることも日銀にとって不安材料となっている。
為替相場そのものよりも、輸出企業の業績を懸念して株価の下落材料となるためだ。8月政策決定会合までの3週間、サブライムローン問題や政局の見通しを受けて金融市場の動揺が続けば、利上げの決定を延期し、さらに時間をかけて情勢を見極めることになる。
サブプライムローン問題に絡み米経済を見極めるため、米国の市場動向や経済指標を注視しながら「8月の決定会合ぎりぎりまで先行き見通しを点検していく」(野田審議委員)ことにとみられる。

2007年07月16日

6月米抵当物件差し押さえ件数が減少


米不動産調査会社リアルティトラックによると、差し押さえ登録件数は前月から減少した。住宅ローン金利変更が見込まれているため、、今後は見方を示した。
6月の差し押さえ登録件数は前月比7%減の16万4644件。
差し押さえは割合で、前年6月のペースを上回っている。前月比19%増で、リアルティトラックが差し押さえ件数の調査を始めた2005年1月以降、最大となっていた。
差し押さえ件数減少は広範囲に及び、33州が減少を報告した。
その上で、差し押さえ件数が上昇した場合「他の州で不測の事態が起きないとすると、これまで問題が最も深刻だった州が、引き続き年内も問題に直面するだろう」と述べた。