日銀金利据え置き
日銀は23日開いた金融政策決定会合で、利上げを見送り、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を現行の年0.5%程度のまま据え置くことを、8対1の賛成多数で決めた。
証券市場に信用不安が高まる中、中央銀行と歩調を合わせ、市場の安定化を優先する日銀の決定は、妥当なものと言えよう。
利上げを見送ったのは、金融市場を揺るがした米国の低所得者向け高金利型住宅融資(サブプライムローン)の焦げ付き問題の影響を、見極める必要があると判断したためだ。
サブプライムローン問題では、大手銀行などが貸し倒れのリスクを避けて、融資債権を証券会社に急いで売却。
証券会社が同ローンを組み入れて証券化したものを、日米欧など金融機関が買っている実態があり、あっという間に、「負の連鎖」につながり世界規模の金融不安を招いた。
東京証券取引所の日経平均株価は今月17日、1万5200円台と安値を記録し、為替も一時1ドル=111円台まで円高が進むなど混乱している。
米連邦準備制度理事会(FRB)が17日、公定歩合の緊急引き下げを行ったことで、ようやく株価が落ち着きを取り戻した経緯がある。
日銀が連携を重視、金融市場の安定化優先のメッセージを発し、金利を据え置いたのは、穏当な決定と言えよう。
8月に入る前は、利上げは既定路線とみられていた。
10.4半期連続でプラスになり、設備投資の堅調、雇用環境の改善などが示されめたためだ。
予想をはるかに越える大量なマネーが国境を越えて激しく動いている。
19日に予定される金融政策決定会合でも慎重な審議が求められる。


