サブプライム問題から始まった深刻なバブルbom
サブプライム問題に対する不安が信用市場で広がり、欧州中央銀行(ECB)に続き、米FRB、日銀と金融当局が短期金融市場に資金供給を行う事態に発展した。
供給額は欧州中央銀行が948ユーロ(約15兆4000億円)、米FRBが240億ドル(約2兆8000億円)、日銀が1兆円。
アメリカを発生源とするヘッジファンドの凍結が事のきっかけだが、オーストラリア、ヨーロッパ市場をも巻き込んだファンドの償還の凍結が相次ぎ、信用収縮の不安が世界中に拡散したことが確認されたことによる。
米国の住宅市場は昨年夏ごろから明らかに変調を来たしていて、今年に入ってからサブプライム住宅ローン専業業者が相次いで破綻した。
また個人層に、値上がりを見込んで住宅ローンを貸し付けるいわゆるサブプライム問題が表面化し、CDO(債務担保証券)で運用するファンドの損失が相次いだ。
これまでのところ、サブプライム問題が景気に与える影響は「限定的」、信用市場に与える影響も「限定的」、あるいは信用市場の収縮や株式市場の下落を「健全な調整」と表現する市場関係者のコメントが際立っている。
しかし、金融当局や市場のプレーヤーたちが鎮静化に走っても、損失報道や破綻報道が止まらない。
一旦加速が付いたらそう簡単に止まらない物だ。
サブプライムローンのデフォルト率は7%程度というが、問題となっているのはそのうちの4分の3がARM(金利調整型モーゲージ)であることだ。2007年〜2008年には金利改定による利払い増加を要求されるローンだが、住宅価格が下落局面に入っているから、金利改定どころか、借換も不能になり、デフォルトは急拡大する。
先般、あるテレビ番組で竹中平蔵元大臣が、バーナンキFRB議長が「最大で1000億ドルの損失」とコメントしたことに対し、不良債権「100兆円」と比較して、より軽微と受け取れる発言をしていたが、「はあ〜?」っという感じだ。
サブプライム問題とは少なく見積もっても、不良債権問題と同規模の不良債権問題である、というのが姿ではないだろうか。
さらに、サブプライム住宅ローン1.1兆ドル(約130兆円)のうち、8000億ドル(約94兆4000億円)が、MBSとして証券化され、さらに、少なくともCDOが組成され、欧米を中心とする機関投資家やヘッジファンドにばら撒かれたUBS傘下のCDO専門部隊であるディロン・リード・キャピタル・マネジメント(35億ドルの運用資産)が損失を出して清算、ドイツの中堅銀行IKBドイツ産業銀行が政府系金融機関から支援を受けるなど、相次いで金融機関やヘッジファンドの損失が発表されている「広く分散されているから、損失は吸収できる」とは余りにも楽観的過ぎる見方ではないか。


