株式市場が変動する内部要因と外部要因
◇株式市場が変動する内部要因と外部要因
信用力の低い個人向けの住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した信用リスクの収縮から、“世界連鎖株安”の動きとなり、NYダウは値幅で約890ドル(6.3%)、国内市場も日経平均では6/20の直近の高値18297円から、約調整となりました。
調整はサブプライム問題が原因となったことはいうまでもないのですが、この一週間では“円キャリートレード”を解消する動きが金融市場を震撼させ、下げに拍車を掛けるかたちとなったようです。
最初にサブプライムローン問題についてお話しすると、米国では貸し出し基準の緩和によって金融機関が住宅ローンをその証券化のビジネスに特化してきました。
その後、住宅ローンの証券化市場が成長するにしたがって、リース債権などの原資産の保有者や格付け機関に支払われる手数料も成長とともに巨大化した結果、本来であれば慎重な対応をしなければならない信用力の低い個人に対しても、積極的に融資をおこなった反動といえると思います。
金利の低い国の通貨で資金を調達して、高収益を見込める他国の商品に投資することです。
金利の低い“円”で投資資金を調達して、大きく上昇が続いていた米国株市場や中国、インドなどの新興国市場に投資をして収益を上げる取引が、“円キャリートレード”ということになります。調達した資金の中には住宅融資市場に投資していたものもありますので、サブプライム問題が大きく影響し、“円キャリートレード”を直接的に解消する動きもあったようです。
一方では7月26日にニュージーランドが利上げをおこないましたが、ニュージーランド準備銀行のボラード総裁が『今回の利上げで十分なインフレ抑制効果が見込める』と発言し、利上げの打ち止めを示唆したことが大きく影響していると指摘する向きもようです。ニュージーランドをはじめオーストラリアなどの資源国は、業績は堅調に推移しています。
国内投資が活発化し“バブル的成長”が続いていましたが、利上げ打ち止め発言を受けて金利の先高感がなくなると高金利を目当てにした資金流入の動きに逆転現象が起こり、今度は投資資金が流出し勢いが弱まってしまう恐れが生じるからです。
火種にいかというマーケットの動向に注意が必要にしれません。
ここまで外部要因のお話を今度は内部要因に目を向けてみたいと思います。
決算を発表した企業の株価はその内容を素直に好感して上昇していましたし、何よりも今までの国内市場で続いて時流に乗った銘柄を物色する動きが今後も継続するということを確認することができたからです。
ご存知の通り、世界経済を見るとインド、ロシアなどに代表される新興国が高成長を続けています。株式市場が調整終了となったのかどうかはわかりませんが、少なくとも悲観的に考える状況ではないと思っています。
信用取引の高値期日を迎えることや、外国人投資家が売り越しに転じていることなど需給面での不安材料はありますが、TOPIXなど株式指標に中期下落波動ラインが引かれている今、局面に向けた準備を機会だと思っています。


