変動金利型サブプライム証券、事実上の発行停止状態に
変動金利(ARM)型サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)を担保とする証券の発行が、上停止状態に陥っている。
格付け会社による格下げがいることが背景。米国ではおり、金融市場や景気全体に影響が波及する可能性も指摘されている。
中心には、ARM型サブプライムローンの借り手の債務不履行がある。
このローンでは、固定金利期間が変動金利に移行することで、最大6%ポイント金利が上昇するケースもあり、借り手にとって「返済ショック」の様相を呈している。米債券運用会社PIMCOのビル・グロース氏は「ムーディーズとスタンダード&プアーズ(S&P)がようやく本腰を入れて、サブプライム関連銘柄の格下げに乗り出した。今後こうした動きがさらに広がる可能性がある」と指摘した。
JPモルガンによると、7月第1─3週に発行されたARM型サブプライムローン担保証券は2銘柄。
発行額は小規模だった。
型ローンも、元本返済の免除期間終了が迫っている。
JPモルガンによると、大半がホーム・エクイティ・ローン(HEL、住宅価格の値上がり分を担保にした住宅ローン)担保証券の発行額は7月20日時点で1990億ドル。
このうち47億ドル相当は投資適格級から投機的等級(ジャンク債)に格下げされた。オルトA(信用力が中間程度の住宅ローン)を担保とする証券が格下げされたことで、さまざまなリスクのクレジット商品に投資する債務担保証券(CDO)の需要も減少している。
サブプライムローン担保証券で構成するABX指数は、今年5割以上値下がりしている。
JPモルガン・セキュリティーズの資産担保証券(ABS)調査責任者、クリストファー・フラナガン氏は「(ABS指数の低下、構成証券のスプレッド拡大で)新規のサブプライムローン担保証券の発行は事実上停止状態にある」と指摘。
アナリストによると、大手金融機関もサブプライムローンの組成や取引でここ数年多額の利益をあげており、影響はこうした大手金融機関に及ぶ可能性もある。
フラナガン氏は、終了前に借り換えができない住宅ローンの借り手は、全体の約40%にのぼる可能性がある、と指摘している。


